美術館について

はじめに

開館にあたって

平山郁夫は、昭和5年(1930)瀬戸田町に生まれ、瀬戸内の青い海や緑の島々の織り成す豊かな自然の中で少年期を過ごしました。神秘的な潮の流れや群青色の海は、平山少年の心に大きな影響を及ぼしました。画家・平山郁夫の感性は、瀬戸内の風土に育まれたといえましょう。

昭和20年(1945)8月6日、旧制中学3年の時広島市で被爆。その後遺症に苦しめられましたが、やがて「仏教伝来」を初めとする平和を願う作品を多く描くことになったのです。

仏教がもたらした日本文化の源流を求めて、東西文化の交流の路シルクロードへと、平山郁夫の思いは、時空を越えて広がっていきました。玄奘三蔵による仏教東漸の道を辿る取材旅行は、現在35万キロにも及んでいるのです。

さらに、忙しい制作活動のかたわら「文化財の赤十字構想」を掲げ、世界の文化遺産保護活動にも精力的に取り組んでいることは、広く知られているところです。これらの全ての活動は、平和への祈りが原動力となっているといえるでしょう。

当館では、こうした平山郁夫の生い立ちや貴重な少年時代の絵画などを紹介し、さらにスケッチや下絵等の生の資料や最新作も展示する予定です。平山は「私の原点は瀬戸内の風土である」といっていますが、平山芸術の原風景を当美術館で発見していただければ幸いと存じます。

また、瀬戸田町が架橋によって周辺地域の方々との交流が深まることを機に、当館が文化や芸術の発信基地となることを願い、また次の世代を担う子供たちの豊かな感性を創造する場を目指す決意でございます。皆様方のご支援をよろしくお願い致します。

平山郁夫美術館 (1997.4 開館にあたって)

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