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秋の企画展
「平山郁夫 歴史遺産を描く」展
展示期間
平成29年8月27日(日)~12月3日(日)
入館料金
一般900円、高大学生400円、小中学生200円
(…10名以上の団体は1割引き)
主催
公益財団法人平山郁夫美術館、中国新聞備後本社
後援
広島県、広島県教育委員会、公益財団法人ひろしま文化振興財団、尾道市、尾道市教育委員会
会場
平山郁夫美術館(広島県尾道市瀬戸田町沢200-2)
≪月華厳島≫
平成5年 第78回院展
日本の平安時代の誇るべき建造物として、宮島は、平成八年ユネスコの世界遺産に登録された。自然の海と山を舞台に、回廊を巡らせた社殿は浄土の美しい世界である。月光に浮ぶ宮島は、管弦祭の日に最高潮に達する。
≪八雲立つ 出雲路古代幻想≫
平成10年 第83回院展 平山郁夫シルクロード美術館蔵
出雲で本当に八雲が立つ光景が見えるのだろうかと、何回か訪ねるうちに、ある早朝、加茂町の光明寺周辺は霧が立ちこめているとの期待していた情報で、濃霧の中を車で急行した。もくもくと湧き出づる雲海が眼下に見えた。雲の上に山の嶺を処々に見せていたが、神秘的で、感動的な八雲立つ情景に言葉を失った。これぞまさしく、神話の世界であり、幻想の世界である。きっと古代の人々は、この神秘的な美しい世界に神々を思ったのであろう。
≪アンコールワット遺跡 朝陽≫
平成4年 第77回院展
アンコールワット本殿を、少し角度を変えて見るのも新しい発見がある。
北側に回ると、樹木の間から、塔を中心とした構造物が複雑に見え、一段と奥行を感じさせる。
≪チベットポタラ宮の石段≫
昭和52年
ポタラ宮殿は、7世紀初頭、唐王朝より文成公主がチベット王にお嫁入りした頃以来、数世紀をかけて完成した。
海抜約四千メートルの高所にあり、私が初めて訪れた昭和53年4月末には、気候の変化が目まぐるしく、
雹が降ったり、晴れたり、雪が降ったりと、一日で四季の変化があった。
ポタラ宮殿に続く高い石段を、酸素不足で高山病に悩まされながら登った経験がある。
≪アフガニスタンの少女≫
昭和49年 第29回春の院展
アフガニスタンにはこれまで数回旅行している。内戦状態で旅行が難しいときもあったが、昔は高原に位置する砂漠の国として、人があまり訪れることのない秘境であった。中央アジアに位置するアフガニスタンは、仏教伝来の中継地として、仏教がたいへん栄えた国であった。その仏教文化の遺跡が、バーミアンをはじめ各地に点在している。ガズニーという古い町の廟を訪れた時、その周りで子供たちが無心に遊んでいた。この少女は、その中の一人を写生したものである。
《アラビアの女性》
昭和48年