平山郁夫は、シルクロードを旅する中で内戦や風化によって文化財が崩壊の危機に瀕する姿を目の当たりにします。1979年に敦煌への訪問を端緒に文化財保護活動に取り組み、カンボジアのアンコールワット遺跡の保存修復活動や北朝鮮の高句麗古墳の世界遺産登録などに尽力してきました。これらの活動と併せてサラエボでの内戦の跡を取材したスケッチなどを紹介します。
主催
公益財団法人平山郁夫美術館
後援
広島県、広島県教育委員会、公益財団法人ひろしま文化振興財団、尾道市、尾道市教育委員会、ちゅピCOMおのみち、尾道エフエム放送
会場
平山郁夫美術館(広島県尾道市瀬戸田町沢200-2)
入館料金
一般920円、高大学生410円、小中学生210円
(10名以上の団体は一般:830円、大高:370円、中小:190円)
※尾道市内の小中学生は無料
開館時間
午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
展示構成
- 第1展示室:平山郁夫の歩み
- 第2展示室:文化財保護活動と平和の祈り
- 第3展示室:文化財保護活動と平和の祈り
主な展示作品
【アンコールワット遺跡 朝陽】
平成4年 第77回院展
アンコールワット本殿を、少し角度を変えて見るのも新しい発見がある。
北側に回ると、樹木の間から、塔を中心とした構造物が複雑に見え、一段と奥行を感じさせる。
【群畜穹閭】
昭和48年 第58回院展
シリアのアレッポのバザールは国際的に名高い。ここの家畜市場を訪れた。人や動物の体臭、騒音と熱気。加わるにアラブ特有の羊料理の臭気。羊、山羊、牛など時に一万頭以上が集まるという大市場の雰囲気を再現しようとした作品である。
【文明の十字路を往く アナトリア高原カッパドキア】
平成21年
標高 1,000メートルを超えるアナトリア高原の中心部に広がるカッパドキア。柔らかい地層と硬い地層が重なりあい、侵食されて生みだされた奇岩が延々と広がる一大奇観の地である。3世紀、ローマ帝国の弾圧を逃れたキリスト教の修道士たちが柔らかい岩をくり抜いて隠れ住んで以来、キリスト教徒は次々と地下都市や僧院をつくっていった。文明の十字路であるカッパドキアの巨岩を背景にラクダのキャラバンが通りすぎる。
【朧月夜 ブルーモスク イスタンブール】
平成19年